解説 |
チョウには雌雄で色彩が異なるものが多い。ミドリシジミ類などでは,翅表の色はかなり異なっているが,裏面の斑紋はそれほど大きく変わらない。しかし本種の場合は,裏も表もまったく異なる点で飛びぬけた雌雄異型だ。雄は普通の豹紋模様だが,雌はイチモンジチョウの仲間のような色彩斑紋を持つ。この種以外にメスアカミドリシジミなど和名に「メス」がつくチョウはいるが,「オス」がつく種は日本にはいない。産卵は樹幹上に行われることが多い。ヒョウモンチョウ類の中では,ミドリヒョウモンとともに樹林的環境を好む性質が強い。雄は秋には,林内でテリトリー(なわばり)を見張る。科学園記録種。 |
分布 | 北海道,本州,四国,九州 |
年間の発生回数 | 夏1化 |
食草等 | スミレ類 |
成虫の出現時期 | 6月・越夏後の秋 |
越冬態 | 卵または幼虫 |